<高校サッカー:山梨学院大付2-0矢板中央>◇準決勝◇9日◇国立

 矢板中央の「栃木旋風」が終わった。山梨学院大付(山梨)自慢のMF陣を、2、3人がかりで包みこむ「ギョーザプレス」で主導権を握った。2点を奪われた後の終盤も、ひたむきにボールを追い続け、最後まで果敢にゴールに迫った。県勢26年ぶりの準決勝進出で、スタンドに応援に来ていた福田富一県知事(56)も「感動です!

 最後は涙が出ました」と褒めたたえた。

 栃木県に勇気を与えた。「インターハイの県予選で敗れた直後は、方向性を失って、チームはばらばらだった。そこからよくぞここまで、まとまってくれた」と高橋監督。地元出身選手がほとんどでスター不在ながら、最後まで落ちない運動量を武器に強豪を連破。人気漫才コンビU字工事が、応援メッセージ動画を寄せるなど、ピッチ外でも盛り上げた。同知事は「栃木の経済が決していい状況ではない中、県を元気付けてくれた」と話していた。