日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)が日刊スポーツなどのインタビューに応じた。

 昨年3月に就任しW杯アジア2次予選は5勝1分けでE組首位に立つ。事あるごとに日本サッカーに物申す強烈なキャラクターで存在感を示す指揮官が大いに語った。元日付紙面では掲載しきれなかった部分も含め、新春ロングインタビューとしてお届けする。【取材、構成=八反誠】

 ◆まだまだ、1つ目の質問に対する答えが続く。守備→攻撃。ここからもう少し細かい、指揮官が重視している「細部」へと移っていく。

 「チームに、あと1人、2人のゴールゲッターが必要です。そういった選手が最後の最後のところで、クオリティーの違いを見せつけることになるからです。

 最終予選に向け、より、仕留めるというところが重要になってくる。毎試合決定的チャンスが10回、15回と訪れるかどうかは分かりません。相手が強くなればなるほどチャンスは少なくなります。

 少ないチャンスで得点を取ることができるようになければならない。とにかくゴールゲッターを探さないと。これが最も難しい仕事。1人か2人、何人かいれば、ありがたいのだが」

 ◆ここで持参した資料が登場。会見の際、何度か内容があらわになってしまい、情報漏れを起こしたこともあるハリルメモに目をやる。

 「フィジカル面です。走行距離を少し統計を見ながら説明します。各選手には、1試合であと300~500メートルほど長く走ってほしい。量と質が大事で、質はスプリント。リズムの変化を起こすスプリントの数を増やす必要がある。これらは何によってもたらされるかといえば、筋力トレーニングです。爆発的なスピードを上げないといけない。

 身長は大きくないとしても、デュエル(球際の争い)で我々のパワーを見せつけなければならない。トレーニングで垂直ジャンプのような動きをしっかり向上させる必要がある。(10月の親善試合で)イランと対戦した時に分かったと思います。身長の高い相手、ジャンプ力のある相手にも対応しなければならない。ジャンプ力が必要です」

 ◆技術と体の次は心。メンタルに切り込んでいく。

 「メンタル面はまだまだ、強豪国の領域には達していない。今、日本は53位。FIFAランクの1~20位が1部、21~40位を2部、41~60位が3部で我々は世界の3部リーグにいる。まず2部リーグに上がることが目的になる。そして上位20位以内に、いつか入りたい。

 21位から40位に入るために、先ほど言ったことを向上させることが重要。テクニック、タクティック、フィジカル、メンタルです。メンタル面のところは大ざっぱに言うと勇気、勇敢さです。強豪国と対戦した時、コンプレックスを抱くかどうか。これで大きく変わってくる。国内の試合での行動を見ていると、しっかり応えることができるのかなと感じるが、もっともっと勇気と勇敢さを見せてほしい」

 ◆技術、戦術、フィジカル、メンタルと段階を踏んで行われる分析は、まだ続く。次は絆。選手との人間関係を何より大切にしていることが分かる。

 「ここからは選手との関係性です。彼らはしっかりした人間性を持っている。就任後、人間関係で大きな問題が生じたことはありません。まだ少し、選手との距離があると感じることもあるが、これがもっともっと近づけたらいい。

 選手とは継続的にコンタクトを取り続けている。今は信頼関係を作る時期。グラウンド外でも信頼関係を作っている。もちろん、グラウンド上ではしっかりと要求する。それにこたえるだけの野心を見せてもらうことが大事になる。

 私はグラウンド内と外で少し人間関係を分けています。混同することはない。選手、スタッフ、メディカルにも同じことを要求している。スタッフのみんなにも、しっかりとした仕事で助けてもらった。感謝しています。ただ、次のシーズンは選手、スタッフに、もっと厳しく要求することが増えていくと思います」

     (続く)