リオデジャネイロ五輪出場を逃した女子日本代表なでしこジャパンが8日、4大会ぶりの予選敗退決定から一夜明け、大阪・堺市内で練習を行った。今日9日の最終戦で北朝鮮と対戦。就任9季目の最後となる佐々木則夫監督(57)は、ラスト采配の後に“退任会見”を開く。

 佐々木監督が、因縁の北朝鮮に勝ってラストメッセージを送る。今大会限りで退任する指揮官は、最後の練習を終えて「この仕事をやってきたら、こういう時期(退任)は来る」と静かに言った。

 今日9日の試合後には、これまでの道のりを振り返る場が設けられる予定で、“退任会見”の前に負けられない。すでにリオデジャネイロ行きは消滅したが「代表は勝たないといけない。皆さん(報道陣)もウダウダ言うし」と勝負に徹する構えだ。

 なでしこの監督として初采配も北朝鮮戦だった。08年2月の東アジア選手権で3-2の逆転勝ち。波に乗って、81年の女子日本代表結成以来初の国際大会優勝を達成した。「スタートした時も北朝鮮と激しい試合をやって逆転勝ちした。あのチームから学んでいる。勝負強さ、負けないということを」と振り返った。

 北朝鮮戦は10年11月の広州アジア大会決勝で勝って以降は2分け2敗。最後にふさわしい相手だ。「消化試合になったが、選手は代表として戦う意義をかみしめてやってくれている。勝負にこだわる」。就任125試合目を勝利で飾り、女子の表舞台を去る。【益田一弘】