日本が2-1の逆転で南アフリカを下し、白星発進した。FW久保建英(15=FC東京ユース)が途中出場し、後半27分にノールックパスでMF堂安律(18=ガンバ大阪)の決勝点をアシストした。世界デビューでいきなり輝きを放ち、最重要と位置づけていた初戦の勝利に貢献した。日本は24日のウルグアイ戦に勝てば他カードの結果次第で、1次リーグ突破が決まる。

 期待の15歳が最初のプレーで違いを見せた。後半14分、MF三好に代わりベンチスタートの久保が登場。ピッチに入ってすぐに中盤でパスを受けると、前を走るFW小川に絶妙なスルーパス。いきなりGKと1対1となる好機をつくった。受けた小川も「動いてはいましたが、さすがに(パスが)出てきましたね…」と感嘆交じりの口調。わずかな時間で日本の攻撃を変えた。

 逆転弾も久保から生まれた。同27分、左サイドからゴール前にパスを通す選択肢もあったが、あえてダイレクトにノールックで後方の堂安へ返した。「『後ろ』と声が聞こえた。堂安選手の位置はだいたいつかんでいた。相手は日本語も通じないので」。パスを受ける一瞬、顔を上げて堂安のフォローを確認。冷静さが決勝弾につながった。