【ヤンゴン(ミャンマー)7日=浜本卓也、杉山理紗】日本代表MF久保建英(18=マジョルカ)が、東京オリンピック(五輪)世代で編成されたチームで初ゴールを決めた験のいい会場で、日本代表の国際AマッチとW杯予選の最年少ゴール記録を塗り替える。

10日のW杯アジア2次予選ミャンマー戦(ヤンゴン)に向け、前夜に現地入りした森保ジャパンは、スタジアムに隣接する練習場で調整。記録更新への期待を背負う久保は取材対応し、W杯への思いを口にした。

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思い出の地に久保が帰ってきた。ミャンマー戦の舞台トゥウンナ・スタジアムは、今年3月にU-23アジア選手権予選3試合を戦った会場。第2戦の東ティモール戦では、東京五輪世代での初ゴールを含む2得点をあげている。「(ヤンゴンは)懐かしいという言い方は変ですけど、久しぶりに来た感じ。自分は試合をしている。他の選手より情報は多いので、それをチームに還元できたらと思います」。久保ら一部選手が練習を切り上げた直後にスコールが降り出すなど、気候にも悩まされそうだが「暑いより良い。ポジティブに捉えたいと思います」と表情は明るい。

得点を決めれば、日本の国際Aマッチ最年少記録で、DF内田篤人(現鹿島)が08年6月のW杯南アフリカ大会の3次予選バーレーン戦で得点をした20歳87日を約2歳下回り、W杯予選での最年少得点記録も更新する。相手はFIFAランキング135位と格下のミャンマーだけに、可能性は十二分にありそうだが、久保は「結果が全てではないと思いますし、自分は自分が楽しみつつ、なおかつチームの助けになれば」と強調した。

この日が現地での初練習。久保も「あらためてW杯予選に来ているんだなと思いました」と実感が湧いた様子だ。W杯への思いを問われると「サッカーをやらせていただいている身としては、W杯は夢の舞台。自分の手でそこに挑戦する助けになれるというのは光栄なこと。しっかりと責任を持ってやりたいと思います」と話した。“夢の舞台”への第1歩を、思い出のスタジアムで踏み出す。【杉山理紗】

 

◆日本代表のW杯予選年少出場記録 久保は9月10日のW杯アジア2次予選ミャンマー戦に出場すれば18歳98日で、日本のW杯予選の最年少出場記録となる。風間八宏(当時筑波大)が80年に記録した19歳67日を更新する。また、ゴールを決めれば、金田喜稔(中大)が77年6月15日の親善試合韓国戦でマークした19歳119日を更新する日本代表の国際Aマッチ最年少ゴール記録となる。