日本サッカー協会(JFA)は10日、元日本代表の木村和司氏と元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏を、日本サッカー殿堂に掲額することを発表した。

東京・文京区のJFAハウスにある「日本サッカーミュージアム」に掲額される。掲額者は2人を加えて82人と2チームになった。

FKの名手として知られる木村氏は、日本代表として国際Aマッチ54試合出場、26得点。日産自動車、横浜マリノスで活躍した。

トルシエ氏は98年に日本代表監督に就任し、02年W杯日韓大会で日本代表を史上初のベスト16に導いた。世代別代表監督も兼任し、“黄金世代”を率いた99年にはワールドユース(現U-20W杯)で準優勝を成し遂げた。

 

◆木村氏コメント

「まずは、新型コロナウイルスの感染拡大が収束しないなか、私たちの生活を支えてくれている医療従事者や物流事業者、スーパーマーケット、ドラッグストアなどの販売員の方々をはじめ、『最前線』で働かれている多くの皆さまに、心より感謝の意をお伝えします。野球少年だった私がみるみるうちにサッカーにのめり込んでいったのには、恩師である浜本敏勝先生(大河FC)の存在がありました。『わがまま(われがまま)』なプレーを貫けたのは先生のおかげです。そして、常に『プロ』への思いを持っていた私の『プロ』としての意識をさらに高めてくれた加茂周さん。仲間の大切さや温かさ、チームを超越したつながりを教えてくれた森孝慈さん。このサッカー人生で出会い、共にプレーした仲間やスタッフ、全ての方に感謝します。近い将来、不安なく、スポーツを、サッカーをみんなが笑顔で楽しめる日が戻って来ることを祈っています」

 

◆トルシエ氏コメント

「日本サッカー殿堂に私の名前が刻まれるとの大変栄誉あるお知らせをいただき、驚くとともに感謝しています。日本サッカー協会での活動経験は私のキャリアの中でも忘れることのできない大変貴重なものでした。決して全てがスムーズに進んだ道のりではありませんでしたが…私のせいですね。日本代表チームのパフォーマンス向上に携わらせていただいたことが今回の栄誉ある決定につながったと大変うれしく思います」