サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選のサウジアラビア戦(10月7日)、オーストラリア戦(同12日、埼玉スタジアム)に臨む日本代表が28日、発表された。

ケガでMF久保建英(マジョルカ)を欠く一方で、DF橋岡大樹(シントトロイデン)MF田中碧(デュッセルドルフ)らフレッシュな東京五輪代表選手を招集した。2連勝中のサウジアラビア、オーストラリアとの前半戦のヤマ場に向けた選手選考は、これで良かったのか? 担当記者が考えた。

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前半戦でもっとも厳しい戦いが予想される10月の2試合で、森保監督は東京五輪世代を積極的に招集した。一方で、FW陣に変化はなかった。FW古橋亨梧(セルティック)が負傷離脱し、9月に追加招集されたFWオナイウ阿道(トゥールーズ)がそのまま入った。

FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)は森保ジャパンを大黒柱として支えてきた。チームを熟知する存在だが、今夏に神戸に復帰してからいまだに無得点と本来のパフォーマンスを出せていない。一方、東京五輪にも出場していた横浜F・マリノスFW前田大然は現在J1の得点ランク首位。暑さにも強く絶好調だが招集されなかった。

競争が激しい中盤でMF三好康児(アントワープ)やMF田中がどれだけプレー時間を得られるかは未知数だ。DF橋岡も選出されたが、CBはDF吉田麻也(サンプドリア)冨安健洋(アーセナル)の不動コンビに植田直通(ニーム)も控える。右SBは酒井宏樹(浦和レッズ)室屋成(ハノーバー)に橋岡と3人も招集されている。

大迫が不調だからといって外すことはできないだろうが、FWを1枚増やす選択肢はあったのではないか。前田に限らず鹿島アントラーズFW上田綺世、シントトロイデンに移籍したFW林大地も五輪で存在感があった。

森保ジャパンになった現在も、課題としているのはフィニッシュ精度。フレッシュな存在に期待をかけるとしたら、ストライカーが最もてこ入れすべきポイントに映る。【日本代表担当=岡崎悠利】