J1王者が日本代表を支える。川崎Fは11月のW杯アジア最終予選の日本代表に、所属選手とOBあわせて8人を送り込んだ。鬼木達監督(47)は5日に取材対応し、選手らにエールをおくった。「Jから代表へ」を掲げ、海外を意識した強度の高い練習を重ねてきた。その成果と4-3-3のシステムは、最終予選2勝2敗と苦戦する森保ジャパンを押し上げる。
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所属選手3人、新旧在籍者を含めると8人が、日本代表に選ばれた。今季も大差をつけて連覇を飾った鬼木監督は、「海外組も多い中でそこに入れることは、自分たちがやってきたことを証明してくれている」と胸を張った。「Jリーグでやっていることが評価されてほしい」と、国内リーグを引っ張るクラブとしてのプライドがあった。
海外移籍が盛んになり、日本代表の大半を海外組が占める。鬼木監督は「国内組とか海外組とかいうのを払拭(ふっしょく)したい。そう言われるなら、球際とか切り替えとか、ベースの部分を(国内組は)もっとやらないと」と話したことがあった。実際、そうしたベースが川崎F優勝の原動力になった。前線からの連動したプレスで、FW旗手や移籍したMF田中ら、中盤の選手がボールを奪いきる場面が目立った。「どうしたら彼らが日本でサッカーをやりながら代表に行けるか、チームの勝利とともに考えていた。一番気になるのは強度。日常を変えて、チームで強度を求め続けないと」と振り返る。
「4-2-3-1」で戦ってきた森保ジャパンは、10月のオーストラリア戦で川崎Fと同じ「4-3-3」を採用した。OBのMF田中とMF守田がぶっつけ本番ながら中盤で先発し、勝利に貢献した。DF長友が「中盤でタメができ、ボールを持てる時間が増えた」と話すなど、希望の見える試合となった。
かつてドイツ代表がバイエルン・ミュンヘン勢で多数を占めたように、国内王者が代表の一大勢力になろうとしている。川崎Fから招集メンバーには谷口と山根、旗手に加え、この1年で移籍した守田、三笘、田中と、チームの「4-3-3」を知り尽くした選手も多い。川崎F勢が、日本代表をベースから押し上げていく。【杉山理紗】
◆14年W杯のドイツ代表 23選手中Bミュンヘン所属選手は7人。9勝1分けの負けなしで欧州予選を突破し、本大会も6勝1分けと無敗で終えて、西ドイツ時代の90年大会以来24年ぶり4度目の優勝を飾った。準決勝では開催国ブラジルを7-1で破り、決勝では延長戦の末にFWゲッツェのゴールでアルゼンチンを下した。
◆他国では 14年W杯を制したドイツは、先発11人中8人がBミュンヘン所属もしくは過去に所属していた選手だった。10年W杯で初優勝を飾ったスペインはイニエスタらバルセロナ勢とセルヒオラモスらRマドリード勢の連合軍。06年W杯で優勝したイタリアはユベントス、インテル・ミラノの選手を中心にピルロ(ACミラン)、トッティ(ローマ)らが混じる混成軍だった。

