<U-17W杯:日本6-0ニュージーランド>◇決勝トーナメント1回戦◇29日(日本時間30日◇メキシコ・モンテレイ

 若き日本のイレブンが堂々たる戦いぶりで、18年ぶりにベスト8に駒を進めた。「チームとして相手よりも強い気持ちを持って臨みたい」と主将の岩波拓也(神戸ユース)が話していたように、チーム一丸の多彩な攻撃で大量6得点。ニュージーランドの守備網を何度も破った。

 ゴールラッシュの始まりは前半20分。石毛秀樹(清水ユース)の右クロスが直接入る幸運な得点で先制すると、2分後に今度は左から崩して再び石毛が押し込んだ。前半を4-0で折り返すと後半も攻め手を緩めず、途中出場の南野らのゴールで突き放した。

 選手が動き回り、面白いようにパスがつながる攻撃的なサッカーに、客席からは「ハポン(日本)」コールが沸き起こった。それでも吉武博文監督は「エラーも多かった。次の試合は気を引き締めないといけない」と浮かれた様子はない。

 中田英寿らを擁した1993年大会は1次リーグ突破で8強が決まったため、決勝トーナメントで勝ったのは史上初だ。勢いに乗って次は王国ブラジルに挑む。指揮官は「ブラジルと試合ができるのはうれしい。やってきたことをピッチで表現できればいい」と自信をのぞかせた。