<U-17W杯:日本1-1フランス>◇1次リーグB組◇21日(日本時間22日)◇メキシコ・モンテレイ

 日本はフランスと引き分け、ともに1勝1分けの勝ち点4とした。日本は得失点差で2位で、93年以来9大会ぶり2度目の決勝トーナメント進出に大きく前進した。前半に先制を許したが、エースFW南野拓実(C大阪U-18)の投入でリズムを変え、後半4分にFW石毛(清水ユース)が自ら得たPKを決めた。大会は24チームが6組に分かれて1次リーグを行い、各組2位以上と3位の成績上位4チームが決勝に進む。日本は24日にアルゼンチンと1次リーグ最終戦を行う。

 エースが試合の流れを変えた。後半から今大会初出場した南野はセンターフォワードの位置で積極的に攻めた。ドリブルで仕掛け、あるいはボールをキープして第2列へパスを供給。前半はゴール前を固めた相手を慌てさせ、守備にほころびをつくった。「後半、自分が入って、絶対に点に絡みたかったので、積極的に前を向いていこうと思った」。南野の勢いに感化され、周囲の選手も自分から仕掛けてペナルティーエリアに侵入し、同点PKを獲得、石毛がPKを確実に決めた。その後も初戦でアルゼンチンに3-0で勝った強豪を押しまくった。

 ただ、決勝点は奪えなかった。吉武監督は「課題はゴール前の決定力。今日も如実に出た」と話した。南野も「シュートが枠をとらえきれない。まだまだできない部分がある」と満足していない。今大会出場を決めた昨年のU-16アジア選手権で5ゴールを挙げ、得点王を獲得したエースが、次は得点で期待に応える。