J2湘南ベルマーレの曹貴裁監督(48)が19日、神奈川県平塚市内で講演会「共走会議」を開いた。その中で、湘南ベルマーレから鹿島アントラーズに移籍した、DF三竿雄斗(25)に対し、チクリと一刺しする発言が飛び出した。

 曹監督は、前日の18日に行われた富士ゼロックス・スーパー杯の鹿島-浦和戦で、先発し、後半37分までプレーした三竿雄のプレーをチェックしていたようだ。昨季まで指導した教え子について「本当にあいつ、昨日、何もしていないんで」とダメ出しした。

 曹監督が率いる湘南からは、16年にMF永木亮太(28)が同じく鹿島アントラーズに移籍し、日本代表にまで登り詰めたが、その永木も後半24分に、新戦力のレオ・シルバとの途中交代での出場にとどまった。曹監督は、永木の名こそ出さなかったが「うちの選手、ダメでしたね、昨日ね。もうちょっと、ちゃんとやってほしい」と苦笑交じりでダメ出しを連発した。

 辛口ではあったが、移籍した2人を「うちの選手」と口にし、教え子をいまだに気遣い、移籍した先のプレーをも見守る曹監督の優しさがかいま見える一幕だった。集まったサポーター、関係者も大笑いで、会場は明るく盛り上がった。【村上幸将】