藤枝MYFCが、アスルクラロ沼津との静岡ダービーを2-2の引き分けに持ち込んだ。1点を追う後半ロスタイム、MF大迫希(26)の左CKをDF川島将(25)が左胸に当て、ゴールに押し込んだ。GK佐藤隼(20)も含めたパワープレーの全員攻撃で劇的な同点弾。今季3点目の川島は「ベンチプレスで鍛えた胸筋で入れました」と笑顔でおどけた。

 3度目のJ3静岡ダービーで、今季最多2577人のサポーターが駆けつけた。3月25日のリーグ第3節アウェー戦は1-4。4月の天皇杯県予選決勝でも0-3と完敗した。この日も2点を先制されたが、選手は「気持ちで負けないで戦おう」と声をかけ合っていた。速さとパワーが持ち味の沼津に対して、藤枝は積極的なプレスとパス回しで徐々にリズムをつかみ、勝ち点1につなげた。沼津市の桐陽卒のDF久富良輔(26)は「2回負けているので、いつもより勝ちたい気持ちが強かった」と振り返った。

 現在8位だが、今季の目標は「5位以内」。5位鹿児島とは勝ち点5差だ。残り8戦。大石篤人監督(40)は「選手と力を合わせて、より高い順位に上げていきたいです」と話した。【保坂恭子】