北海道コンサドーレ札幌は17日、札幌・宮の沢で全体練習を行い、5対5のボール回しや10対10プラス1の紅白戦、攻守別の戦術練習などで、次節FC東京戦(21日味スタ)に備えた。長期離脱を乗り越え、前節柏戦(札幌厚別)で今季初出場を果たしたDF増川隆洋(37)は、完全復活へ向け、90分フル出場を目標に掲げた。

 前節では後半39分に途中出場。今季初のベンチ入りで出番が訪れ「1年ぶりにピッチに立てた瞬間、うれしかった」。試合終了後、スタンドから飛んだ「お帰り」の言葉に「ありがたかった。多くの人に支えられたからこそ」と最敬礼だ。

 昨季J2優勝の立役者だが、最終戦直前の練習で左ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負い、サッカー人生で最も長いリハビリ生活を送った。次なる目標は「僕はセンターバックだから、90分出場にこだわりたい」。最後列の要として、誇りと意地がある。

 「流れをつぶさずに試合に入れたのは良かったけど、もう少しボールをさばいたり、攻撃面でも貢献できたら」。セットプレーでも期待できる身長191センチの屈強な背番号5が、上昇気流のチームを後押しする。【中島宙恵】