川崎フロンターレが、敵地でサンフレッチェ広島を下し、首位鹿島との勝ち点差を2に縮めた。

 9月23日の神戸戦で、MF大島僚太(24)とMF阿部浩之(28)が負傷離脱。今節は、攻撃の要のMF家長昭博(31)とボランチのMFエドゥアルド・ネット(28)が累積警告による出場停止で、苦しい台所事情での一戦だった。

 前半33分には、守護神のGKチョン・ソンリョン(32)が右足太もも前の違和感を訴え、GK新井章太(28)に交代するアクシデント。だが、GK新井が後半40分に、FW小林悠(30)のダメ押し点をアシストし、攻守で奮闘した。

 新井は、MF中村憲剛(36)から「時間を考えたら上に蹴った方がいい」とのアドバイスを受け、ゴールキックを思い切り前方に高く蹴り上げた。小林は「(新井)章太のボールが無回転で、空中ですごく変化した。これは、相手が(落下点を)見誤ると」。相手DFのマークを振り切り前に抜け出すと、胸トラップし右足を振り抜いた。新井は「めっちゃいい当たりだった。とんだコースもちょうど、相手と(小林が)1対1で。憲剛さん(中村)の言葉のアシストです」。

 雨の中、難しい状況での出場だったが、守備面では「無理にキャッチしないで、弾くことを心がけた」と胸を張る。アシストをマークし「次は得点を」と笑わせた。