アルビレックス新潟は今日2日の最終節で、セレッソ大阪とデンカビッグスワンスタジアムで対戦する。1日は今季最後の全体練習を聖籠町のクラブハウスで行った。DF大野和成主将(28)が、今季限りで引退するMF本間勲(36)のために、4連勝での締めを誓った。

 17年最後の練習メニューは、全選手にスタッフが交じってのリラックスゲームだった。その中で大野が仕事をした。ゴール前でボールを持ち、本間にパス。本間のシュートが決まったところでタイムアップ。「自分で打とうとしたら、後ろに勲さんが見えた。空気を読まなきゃと思って」と笑う。本間も「最後なんだから気を使えよ、と話していたんです。おかげでいいゴールを奪えた」。最高の雰囲気で準備を終えた。

 大野は「勝って勲さんを送り出したい」と言う。J2降格の屈辱を味わった今季、クラブ生え抜きの主将としてチームをまとめることに心を砕いた。その手本にしていたのが、「ミスターアルビレックス」本間だった。あこがれの存在で、中学生のときにもらった本間のサインを、今も実家に保存している。引退は、チームメートより先に本間から直接電話で伝えられた。白星をささげることが、最大の恩返しと決意した。

 C大阪は3位が確定し、FW杉本健勇(25)は22得点で現在ランク1位。強敵だが、3連勝中の新潟にとって怖い相手ではない。「勝って終わる」と大野。本間の有終の美を飾るとともに、1年でJ1復帰の序章としてチームを結束させる。【斎藤慎一郎】