J2で年間3位の名古屋グランパスがJ1昇格を決めた。同4位のアビスパ福岡と0-0で引き分け、上位の名古屋が2季ぶりのJ1復帰を果たした。

 前日2日にJ1初優勝を飾った川崎フロンターレの土台を築き、今季から指揮を執った風間監督も大声援を送ってくれたサポーターに感激の様子だった。

 「とんでもないスタジアムだと思います。本当に我々と一体となって、ものすごい後押しをずっとしてくれた。そしてこの日を、サポーターが待ちわびた場所で勝ち取った。みんなのおかげだと思います」。

 風間監督の第一声に赤くそまったスタジアムが歓声で揺れた。試合は一進一退の攻防となったが、DF陣が体を張った守りで福岡攻撃陣をシャットアウトした。

 スコア以上に風間監督はDF陣に全幅の信頼を寄せて見守った。「(試合は)時間を見ながら、1点取ればいけるなと思っていたが、後ろ(DF陣)が良い集中をしてくれていたので、しっかりしていればいけるなと思っていた。今日の試合を見ていただいて分かっていただいたと思うが、選手の成長、すごく早いです。まだまだこのチームは伸びていくと思います。若い選手達も伸びていくと思いますので、みなさん期待して下さい」。

 昨年クラブ初となるJ2降格の屈辱を味わった名古屋は、風間監督の下、広島から元日本代表のFW佐藤寿人を獲得、C大阪からは玉田も3年ぶりに復帰した。またシモビッチ、田口も残留した。和泉、青木、杉森ら若手も成長し、ベテランとのバランスもよく見事に1年でチーム再建を果たした。