成功率100%のドリブルで、今季初勝利をたぐり寄せる。北海道コンサドーレ札幌は今日2日、敵地で昨季2冠のセレッソ大阪戦(キンチョウスタジアム)に臨む。MF三好康児(20)は、今季開幕となった前節の広島戦で6度のドリブルに成功。開幕戦全9試合中、リーグ最多の成功回数を失敗なしで記録した。新加入のドリブラーがチャンスメークし、チーム初得点、初白星につなげる。

 三好のドリブルは熊本での前日練習でも快調だった。ミニゲームでは主力組でプレー。ポジションは開幕戦と同じ右シャドーに入った。受けたボールを鋭く前へ運び、相手守備を突破。ゴール前の味方へ的確なパスを送り、時に自らゴールに迫った。昨季ルヴァン杯と天皇杯を制したC大阪との対戦に「DFに強さがあるチームなので対応して、自分やチャナ(ティップ)が裏を取ったり連係できれば」と、2シャドーで打ち崩していく構えだ。

 2月24日の開幕戦(対広島)で見せたドリブルの切れ味を、数字が物語っている。成功回数6度はリーグトップで、成功率100%だった。後半7分にセンターライン付近でボールを受けると、スピードを生かしてペナルティーアーク手前まで持ち込み、シュートを放った。個の力で打開したチャンスを生かし切れず「ゴールにつながっていないので。得点やアシストの結果が欲しいので」と、さらなる意欲を見せる。

 3トップを組むFWジェイと親睦を深めた。今節前唯一のオフ前夜だった25日、熊本市内でジェイ主催の若手中心の食事会に参加した。海鮮を振る舞われ「自分の足りない部分を言ってくれた。要求もしてくれる」。一緒に戦う仲間として、認められている。東京五輪の日の丸候補が、元イングランド代表で経験豊富な先輩とピッチ内外で交流を図り、学んでいる。それだけに、攻撃での連係の高まりに期待がかかる。

 積極的に若手を起用するミハイロ・ペトロビッチ監督(60)の期待に結果で応えたい。「ドリブルの先につなげていきたい」と、チームの今季初得点、初勝利に絡んでいく。【保坂果那】