小学生サッカー「春の日本一」を決める「JA全農杯 全国小学生選抜サッカー」の東北大会が3日から2日間、福島県相馬市で開催された。東北6県から12チームが参加。決勝は福田SSS(青森)が2-1で会津サントス(福島)を逆転で下し、初優勝を飾った。決勝を戦った2チームは、全国の強豪16チームによる「JA全農 チビリンピック」(5月、日産スタジアム)での全国決勝大会への出場権を手に入れた。

 雪にも負けず、福田SSSが粘りのサッカーで初優勝を飾った。2日の福島入りを目指して青森を出た選手バスは、雪による交通渋滞などで大幅に遅れ、日付が変わってから宿舎着となった。青森を出発してから16時間が経過していた。

 コンディション面で不利な中、選手たちは最後まであきらめずに戦った。準決勝のベガルタ仙台戦では第1ピリオド(P)で先制されるが、第2Pで開坂高雅が相手のバックパスをGKまでプレッシャーかけゴールに押し込んで同点。久慈纒も相手DFのボールまわしにしつこくくらいつき、奪ったボールをゴールに流し込んで逆転に成功した。その後のベガルタの猛攻を抑え、3-2で勝利した。

 連戦の疲れが見える決勝戦では先制されたが、第3ピリオドに久慈が同点弾。延長前半2分に斎藤玲風が勝ち越し弾を決めた。

 チームを率いる三上孝コーチは「青森は少年指導者の横のつながりが強い。優勝できたのは仲間たちのおかげ。青森、東北の代表として恥ずかしくない試合を全国でしたい」。

 主将で攻守にわたってチームを引っ張った中嶋麟多郎は「全国大会までにもっと連携を高めていきたい。チームの持ち味、ドリブルサッカーで勝負したい」と次の目標に切り替えていた。