「JA全農杯 全国小学生選抜サッカーIN四国」は、帝人サッカースクール(愛媛)がSFC 坂出(香川)に1-0で勝利し優勝。5年ぶり3度目の決勝大会出場を決めた。同チームは、全国の強豪16チームによる「JA全農杯 チビリンピック」(5月、日産スタジアム)への出場権を手に入れた。

 試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、ピッチ上の帝人サッカースクール(SS)の選手たちは抱き合って優勝を喜んだ。

 第1、第2ピリオドを両チームとも走り抜くアグレッシブなサッカーで白熱した戦いを繰り広げた。0-0で迎えた最終第3ピリオド3分、コーナーキックからのこぼれ球にFW平山琥珀(こはく=6年)が合わせて、ゴール右側に蹴り込んだ。平山は「コーナーキックの練習をしていたので、決めることが出来てうれしい。気持ちよかった」と、優勝につながった一撃を表現した。

 5年ぶりの決勝大会出場に鎌田悠和(ゆうわ)主将(6年)は「4年生の時、U-11の大会で全国出場したが、優勝できなかった。6年生になって決勝大会に出場できるので、4年生の時に果たせなかった優勝を目指したい」と、早くも前を向いた。

 帝人SSは、帝人株式会社が1995年に創設した、歴史ある少年サッカースクール。同社にはかつて、天皇杯に出場した社会人チームがあった。当時のOBが帝人SSの現指導者。OBでもある平本和範監督は「帝人のサッカーは、少年に引き継がれている。チームの強みでもある冷静に判断してプレーできる力を育てたい」。四国の帝人が5年ぶりに全国へ…伝統を引き継ぐ少年たちが、今度は全国舞台のピッチで暴れ回る。