清水エスパルスはホームでJ2ヴァンフォーレ甲府と対する。左膝蓋(しつがい)骨骨折で2月から戦線離脱していたDF飯田貴敬(23)の復帰が濃厚。今季公式戦初出場となるピッチで完全復活を証明する。

 清水DF飯田が満を持してピッチに帰ってくる。17日は静岡市内で行われた非公開練習に参加し、フルメニューを消化。今日の甲府戦で右DFとして先発が濃厚となった23歳は、練習を終えると、引き締まった表情で決意を示した。

 「やっと試合が出来るという感じ。自分の良さを出して勝利に貢献したい」

 プロ2年目の今季は好調だった。1月のチーム始動からアピールすると、試合形式練習でも右DFの主力組に入ることが多かった。開幕スタメンも有力だったが、2月上旬の練習試合で左膝蓋骨を骨折。約2カ月間の長期離脱を余儀なくされた。

 「本当に悔しい思いをした」。ケガで出遅れただけでなく、他選手にポジションを譲ったことも悔しさを倍増させた。リーグ戦では本来センターバックを本職とするDF立田悠悟(19)が右DFとして出場している。右DFが本職のDF鎌田翔雅(28)とDF清水航平(28)がケガで離脱していることもあり、手薄な状況。飯田は「ポジションを奪い返すためにも、いいアピールをしたい」と、スタメン奪還を見据えている。

 チームにとっても重要な一戦だ。リーグ戦は前節浦和に敗れ、今季初の連敗を喫した。大会は違うが、悪い流れを断ち切るためには勝つしかない。飯田は「今まで出ていない選手が盛り上げていけば流れは変わる。何が何でも勝ちたい」。復帰戦となるピッチで勝利のためにサイドを駆け上がる。【神谷亮磨】