鹿島アントラーズが逆転勝ちで、勝ち点を32に伸ばした。一方のV・ファーレン長崎は4戦勝ちなしとなり、降格圏内から脱出することはできなかった。

 先制したのはリーグ再開後の6試合でわずか3得点、1勝1分け4敗の長崎だった。前半14分、クリアされたボールをセンターサークル付近で拾ったMF翁長聖が左前線にロングフィード。これをDF高杉亮太がダイレクトで左足で折り返すと、ボールはそのままGK曽ケ端準の頭上を越えてゴールに吸い込まれた。

 だが、鹿島もその8分後、リーグ8試合ぶりに先発出場したDF伊東幸敏が右からクロスを送ると、ゴール前を通り抜けたボールを逆サイドで拾ったMFレオ・シルバが、狙い澄ました右カーブシュート。これまたGK徳重健太の頭上を越えて、鮮やかな同点ゴールが生まれた。

 リーグ戦だけでなく、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)やルヴァン杯など50日間で13試合もこなさなければいけない鹿島。その2戦目とあって両サイドバックを2枚とも代えるなど、前節から選手を4人入れ替えてきた。

 すると39分、カウンター攻撃をDF山本脩斗、MF三竿健斗、FW土居聖真とつないで、MF遠藤康に渡る。右から伊東が猛ダッシュを見せると、相手DFもそちらに気を取られた。遠藤はすかさず、中に切り込み、左足で狙い澄ましたカーブシュート。これがペナルティーエリアの外から決まって、鹿島が2-1で逆転した。

 後半開始から、鹿島は足を痛めたMF安部裕葵に代わってDF安西幸輝を投入。しかし、その安西も脚を痛めたか、途中でMF永木亮太に代わり、連戦の最中、負傷具合が気になる場面も生まれた。

 長崎は終戦記念日、満員のホーム試合で、サポーターに勝利を届けることはできなかった。