ジュビロ磐田は、今季ワーストの6失点で3戦ぶりの黒星を喫した。ホームで名古屋グランパスに1-6。前半12分に先制点を献上し、その後に訪れた決定機を逃すと、後半は守備が崩壊した。最後まで攻守がかみ合わず、同ロスタイムにDF大井健太郎(34)が1点を返すのがやっと。試合後は、容赦ないブーイング飛んだ。

磐田が先制パンチを食らった。前半12分、スルーパスでDFラインの背後を突かれ、ネットを揺らされた。序盤に先制点を失ったが、名波浩監督(45)が「今シーズンで一番重要な試合になる」と位置づけた一戦。チケット完売の本拠地ヤマハスタジアムの大声援を受け、選手は果敢にゴールに向かった。

同15分、ショートCKから決定機を作った。MF松浦拓弥(29)の左クロスに、MF田口泰士(27)が頭で飛び込んだ。同29分にはゴール前のこぼれ球に、再び田口が反応。強烈な左足ミドルを放ったが、シュートはいずれも相手GKの好セーブに阻まれた。後半2分にDF小川大貴(26)が放ったシュートも、クロスバーに嫌われた。

名古屋には現在、リーグ12戦連続未勝利(3分け9敗)で、ホーム戦は5連敗中と相性が悪い。この日も、何度も訪れた決定機を逃すと、徐々に歯車が狂った。同10分、DF大井健太郎が自陣内でパスミス。これを拾われ、痛い2点目を失った。

この1点を契機に、守備が崩壊した。その後も失点を重ね、今季ワーストの6失点。後半ロスタイムに大井が1点を返すも、時すでに遅し。3試合ぶりの黒星となった。同33分、松浦に代わってMF中村俊輔(40)が、5月19日アウェー湘南戦以来10試合ぶりにリーグ戦のピッチに立った。チームにとって大きなプラスになる司令塔の復帰。それさえもかすむ厳しい結果になった。【前田和哉】