北海道コンサドーレ札幌は今日4日、ベガルタ仙台を札幌ドームで迎え撃つ。前日となるこの日は、札幌・宮の沢で主にセットプレーを確認した。前節でクラブ初の2年連続J1残留を決めて臨むホーム戦。MF荒野拓馬(25)MF深井一希(23)が出場停止も、MF駒井善成(26)がボランチで先発起用される可能性が高い。勝てばアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)圏内3位に再浮上する一戦で勝ち点3を奪いにいく。

初のACL出場が近づく中で訪れたチームの窮地を、駒井が救う。今日4日仙台戦は荒野、深井のボランチコンビがそろって出場停止。右サイドハーフが主戦場のドリブラーは「今年何回か中(ボランチ)で出てるし、自信を持ってプレーできるんじゃないか」と、予想されるボランチでの出場にも頼もしかった。

9月29日鳥栖戦から2勝1分け1敗。いい流れを引き寄せているのは、4試合すべてでコンビを組んでいた荒野、深井のボランチの存在が大きかった。累積警告で両方を欠くことになったが、ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)は「選手が代わると言っても、チームのやり方は変わるわけではない」。駒井を信頼して送り出す。

クラブの悲願でもあるACL出場は残り4試合の結果にかかっている。試合消化数の関係で順位は5位だが、3位以下で自力での出場が可能なのは札幌だけ。この日鹿島が戦った同大会の決勝第1戦は、昨年までとは見え方が違った。駒井とともにボランチで起用される可能性があるMF兵藤は「ACLを目指しているチームとして、今年どこが強いんだというのはしっかり見たい」。来季、同じ舞台で戦う姿を重ねて気合を入れた。

指揮官が「仙台戦は最も大事な試合。もちろん浦和戦も磐田戦も広島戦も」と話すように、負けられない戦いが続く。躍進する今季のラストスパート。ホームでサポーターの後押しを受け、欲しいのは勝ち点3だ。【保坂果那】

▼現在5位の札幌だが、残り4試合に全勝すれば勝ち点60となり、他クラブの勝敗にかかわらず3位以上が確定する。反対に現時点で3位に位置する東京、4位鹿島(ともに勝ち点49)は残りが3試合と札幌よりも少なく、全勝しても札幌に逆転される可能性がある。