この日2得点で、卒業後はJ1北海道コンサドーレ札幌でプロ生活をスタートさせる青森山田MF檀崎竜孔(りく、3年)の父寛之さん(38)が、日刊スポーツに手記を寄せた。12歳で地元宮城を離れ6年-。幼い頃から憧れた舞台を目指す息子を優しく、時には厳しく見守ってきた。

竜孔が青森山田に進学したのは中学1年生のとき。小学6年生の竜孔に「ユース年代になったらベガルタを目指すの? それとも他に行くの?」と聞いたら、「選手権に出たい」と言う。だったら厳しいところをと思って、その年に全国中学サッカー大会で優勝した青森山田を勧めたら、「行きたい」と言ったね。そこで揉まれたらプロにはなれないまでも、人間的に成長できるだろう、と。「甘えたこと言って帰ってきても、サッカーなんてやらせないからな」と言って送り出しました。しつけは当然してきたけど、それ以上の人間になってほしかったんです。

サッカー面での成長は分からないけれど、人間的にはいい子に育ってくれたと思います。寮の部屋は気持ちが悪いほどきれい。帰省しても自室にこもらず、僕の友人の大人相手にしっかりと話してくれます。思春期のときに厳しく指導してくれた、中学の上田大貴監督のおかげです。「監督が厳しい」と文句を言う竜孔には、「親元を離れたら、監督がお父さん代わり。コーチや先輩がお兄ちゃん代わり。監督に相談しなさい」と言ってきました。

名前の由来は「竜」と「孔雀(くじゃく)」。きれいな羽を広げて昇っていってほしいですが、今からが本番です。早くプロの先輩たちから吸収して、早くチームに貢献できるように頑張ってほしいです。(檀崎寛之)