ベガルタ仙台のMF蜂須賀孝治(28)が、10年間「同じ釜の飯を食べた」先輩を封じ込め、チームを今季初勝利に導く。

チームは29日、仙台市紫山サッカー場で30日のホーム・セレッソ大阪戦へ向け、非公開で最終調整を行った。この中で蜂須賀は、昨季仙台から移籍したMF奥埜博亮(29)の完全シャットアウトを宣言。仙台大在籍時の08年から昨季まで、ともにプレーした1年上の兄貴分に引導を渡す。

誰よりも知る先輩相手だけに、気負わず冷静に対処する。練習を終えた蜂須賀は「(奥埜は)大学時代から大一番に強かった。運動量があり球際も強い。ひょうひょうとしていますが、ここぞというところのパワーを持っている人。厄介な相手ですが試合は11対11。あまり意識しすぎないように11人の中の1人という感覚で戦いたいです」と気負いはない。

チームはここまで1分け3敗とリーグ戦未勝利だが、中断期間での修正に自信を示す。「負けて気づくことも多かった。チーム戦術うんぬんじゃなく、守備のアプローチのスピードだったり球際の厳しさの部分。2週間でしっかりとスイッチを入れられました」。今は宿敵となった先輩を封じ込め、ホームで今季初白星をつかみ取る。