鹿島アントラーズMF白崎凌兵(25)が、プロ8年目にして初めての古巣対決でチームの連敗を食い止める。

3日の清水戦(カシマ)で先発が濃厚。よく知った相手との初顔合わせに「長い間お世話になったクラブだし、他のクラブに比べて特別な感情がある。ただ、絶対に負けないという気持ちがいちばん大きい」と闘志を燃やした。

10番を背負ったクラブを離れ、サッカー選手として「もうひとつ突き抜けるため」(白崎)覚悟を持って移籍してきた。キャンプでも周囲に好印象を与えていたが、開幕を前に負傷。出ばなをくじかれる形となったが、4月20日の仙台戦で初出場すると、これまでになかったアイデアとそれを実現させる正確な技術、そして持ち前の運動量でチームに新たな風を吹かせてきた。

気合の入る一戦を前に、心掛けるのは“自然体”だ。「(古巣戦は)未経験なので、どういう感じになるのか分からない。自分はこのチームでまだ地位も確立していないし、ハッキリとした結果を残せているわけでもない。このチームで勝つこと、それに貢献することで精いっぱいなので(古巣のことは)あんまり考えないようにはしています」と落ち着いていた。鹿島の“走るファンタジスタ”が、古巣から勝ち点3を奪ってチームを波に乗せる。