日本サッカー協会(JFA)は14日、都内のJFAハウスで理事会を開き、選手らへのパワハラ行為が認定され、J1湘南ベルマーレの監督を退任した曹貴裁監督(50)について、1年間のS級コーチライセンスを停止することを決定したと発表した。期間はJリーグが曹氏への裁定を発表した10月4日から来年10月3日まで。

理事会後の記者報告会に出席したJFAの須原清貴専務理事はライセンス停止期間中の曹氏について「JFAが指定する研修への参加や社会奉仕活動に従事してもらう」と話した。具体的な内容については「もう1度あらためて技術委員会でも整理した上で、本人の希望などを考慮した上でやっていきたい」とし、過去の例としてJFA主催のユース年代の指導や外部研修への参加を挙げた。

曹氏へは調査を行ったJリーグから10月4日に「けん責(始末書をとり、将来を戒める)」と「公式戦5試合の出場資格停止」の制裁を発表されており、同8日にクラブが監督からの退任を発表していた。その後、11月8日に行った指導者ライセンスなどを扱う技術委員会で同氏への処分について議論し、この日の理事会で承認された。

須原専務理事は「曹さんに再び現場に戻って指導していただく、これは本人にとっても我々サッカー界にも大切なこと。この時間をしっかりと使わせていただき、どのような働きかけ、支援をしていくのかを考えて決定させていただきました」と話した。