J1のFC東京からJ2ジュビロ磐田に新加入したMF大森晃太郎(27)の存在感が際立っている。鹿児島キャンプ4日目の24日は2部練習をこなした。この日のゲーム形式でも常に主力組でプレー。攻守の切り替えとゴール前で質の高さを見せた。「1日でも早く自分の良さを知ってもらうことが大事」。積極的にボールを受け、自身の特徴をピッチ内で表現している。

過去の経験もプレーで還元する。13年に在籍していたG大阪ではJ2で優勝し、1年でのJ1復帰を果たした。翌14年は主力として、J1とナビスコ杯(現ルヴァン杯)、天皇杯を制し「3冠」を達成。「引っ張っていくタイプではない」と控えめだが、がむしゃらにボールを追う姿は大森の真骨頂だ。

約1カ月後に迫ったモンテディオ山形との開幕戦(2月23日、ヤマハ)では、スタメン候補の1人。「頑張るけど、頑張りすぎないこと」と焦らずにコンディションを上げていく。他選手とも積極的にコミュニケーションを取るなど、既にチームに溶け込んでおり「やっていてすごく楽しい」と充実した表情を見せた。多くは語らず、背中で引っ張る。「あとはプレーを見てもらえれば」と、少ない言葉に闘志を込めた。【神谷亮磨】