ドイツ2部ハノーバーへの完全移籍が決まった東京DF室屋成(26)が、ラストマッチとなるホーム名古屋グランパス戦にフル出場し、前半33分のFWレアンドロの得点で1-0で有終の美を飾った。

16年の入団から108試合の出場を重ね、代表クラスに成長した。英語など語学の準備は「全然です」と笑い、「聞き取るのは割とできる。気にせず単語とか並べてコミュニケーションを取れればなんとかなる」と意に介さない強心臓ぶりだ。

東京一筋でキャリアを全うする気持ちもあった。ただ、自分でも気づかないほどに、未知の世界で挑戦したい野心が大きかった。「短いサッカー人生を考えたら、断ることはできなかった」。クラブへの恩返しは、異国の地でさらに飛躍することだ。試合終了の笛を聞くと、緊張感から解き放たれた笑顔を見せた。