J1清水エスパルスの新戦力紹介連載の第3回は、J1横浜FCから完全移籍したMF中山克広(24)。スピードが持ち味のアタッカーで、サイドからの突破でチャンスを演出する。得点とアシストの合計2桁を目標に掲げた。

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中山は1対1の強さが光るサイドアタッカーだ。「『奪われても良い』ぐらいの気持ちでなければ、仕掛ける回数が減ってしまう。安全にプレーするポジションでもないので」。これまでの実戦では主に右サイドに入る。相手の徹底マークを受ける中でも、突破してクロスを上げる場面が目立つ。「正直、縦への突破はばれている。(DFを)ワンテンポ遅らせるよう、常に意識している」と話した。

プロ2年目の昨季は不完全燃焼に終わった。原因不明の体調不良に悩まされ、チームから離れて治療にあたった。「疲労かストレスか…。はっきりと原因がわからず、余計に苦しかった」。最終的にリーグ戦16試合に出場したが、無得点に終わった。「年間通じて100%のコンディションに持っていけなかった」と振り返った。

それでも清水エスパルスは中山の能力を高く評価。「ロティーナ監督にも声をかけていただいた。必要としてもらえるのはうれしいこと」と、自身初の移籍を決断した。現在について「体調は万全の状態。心配ない」と強調。新天地で躍動する準備は整っている。「サイドからの突破とクロスでアピールしていく。得点とアシストの合計2桁を目指す」と意気込んだ。【古地真隆】

◆中山克広(なかやま・かつひろ)1996年(平8)7月17日、神奈川県生まれ。麻布大渕野辺高(現麻布大付高)、専大を経て19年に横浜FCに加入。177センチ、65キロ。利き足は右。

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