東京オリンピック(五輪)世代の横浜F・マリノスFW前田大然(23)の勢いが止まらない。徳島ヴォルティス戦に先発し、前半10分に4試合連続となる今季6得点目のゴールを奪った。得点ランキングでも単独トップに立ち、月末に国際親善試合を予定しているU-24日本代表入りへ、好調ぶりをアピールした。U-24代表は26、29日に同アルゼンチン代表戦を控えており、19日にメンバーが発表される。

   ◇   ◇   ◇

狙っていた。前半10分、前田は相手のバックパスにプレッシャーをかけてボールを奪うと、50メートル5秒8の快足で、一気にギアを上げた。丸刈りに、口ひげ。ワイルドに加速し、DFを置き去りにすると、GKと1対1となった瞬間に、迷いなく左足を振り抜き、ゴールを奪った。

後半に入っても、切れ味鋭い動きを見せると、同15分には、ペナルティーエリア内から右足で再びネットを揺らした。直前のプレーで味方に反則があったと判定され、“2点目”は、幻となったが、持ち味のスプリントで攻守に存在感を放ち、チームの3連勝に貢献。「早い時間に点が取れてよかった。チームみんなでハードワークをして、最終的に自分が取れた」と充実感をにじませた。得点ランキングでトップに立つも「これを続けないと意味がない」と引き締め、さらなるゴール量産を誓った。

16年にJ2松本山雅FCでデビューし、水戸ホーリーホックを経てポルトガル1部CSマリティモで1季プレー。昨夏に横浜に加入すると、今季は圧倒的なスピードを武器に、開幕から好調を維持している。日本代表は18日、五輪代表は19日にメンバーが発表される。「五輪にも食い込まないといけないし、A代表も目指している。選ばれた場で、しっかり活躍したい」と前田。強烈なインパクトを残す23歳が、代表でもエースの座を狙う勢いだ。