セレッソ大阪の秘密兵器が2試合連続ゴールを狙う。14日のホーム徳島ヴォルティス戦へ向け、J2ツエーゲン金沢からC大阪に新加入したFW加藤陸次樹(むつき、23)が13日、オンラインで取材に応じた。

開幕からスーパーサブの座をつかみ、全10試合のうち9試合2得点の成績を残す。すべて後半からの出番で、前節アビスパ福岡戦でも鋭い前線への飛び出しでゴールを決めている。初のJ1が舞台でも、存在感を示し続ける。

プロ2年目の23歳は「得点がすべてなので意識している。あとは勝利だけ」。レビークルピ監督が新型コロナウイルスの影響で隔離措置をとり、2試合ベンチを外れていた直近2試合は1分け1敗。この日の練習から指揮官が戻り「セレッソらしい雰囲気になった」と加藤は言う。

中大から金沢入りした昨季は、プロ1年目で全42試合に出場し、13得点とエースに成長。シーズン途中からC大阪が引き抜きを決めた逸材で、予定通りに今季からJ1にステップアップした。178センチ、69キロとバランスのとれた体で瞬発力が武器だ。

「チームとして(自分が)前線で起点になるのは常に意識しているし、試合の流れを(ベンチスタートの前半は)見ながら、やることを考えながら入っている」と加藤。レビークルピ監督も、前節のゴールをテレビ観戦し「誰が出ても今、私の求めているものを理解してプレーしてくれている」と、控え選手を評価している。

広島ユース、中大、金沢経由で、早くもブレーク中の愛称「ムツ」が、徳島戦も後半に貴重な1発を見舞う。【横田和幸】