現在無失点記録を更新中の名古屋グランパスは、攻撃も確実に進化中だ。イタリア人のマッシモ・フィッカデンティ監督(53)は17日、オンライン取材に応じ、FW斎藤学(31)を最近2試合、主にトップ下で起用している事情を明かした。

「彼自身がすごく動きのある球の受け方ができ、スペースに飛び込んだり、相手の状況を見て逆を突くような動きができる。あとはサッカー人生の経験や技術の高さを含めて、そういう選手がトップ下でプレーすべきだという前提がある。(実際に)今後も、そういう使い方をしたいなというプレーだった」

斎藤の本来の主戦場は左サイドだが、FW相馬勇紀(24)と位置が重なる。斎藤がトップ下をできれば、前節サンフレッチェ広島戦のように2人が並んで先発できる。さらに指揮官は事情を説明した。

「(本来トップ下の)シャビエルが、少し試合で使える状態ではなく、別調整する必要があった。私の選択肢を増やす意味でも起用した」

3試合ベンチ外が続くFWガブリエル・シャビエル(27)の復帰も近く、MF阿部浩之(31)も調子を上げており、柿谷曜一朗(31)や山崎凌吾(28)、前田直輝(26)らそうそうたるFW陣がおり、川崎フロンターレとの優勝争いへ、攻撃陣はさらに伸びしろを隠し持つ。

名古屋は前節広島戦を1-0で制し、9試合連続無失点とした。アビスパ福岡との開幕戦で後半37分にオウンゴールで失点して以降、93年清水エスパルスの731分を超える、818分無失点の新記録を打ち立てた。18日には鳥栖戦(豊田ス)に臨む。無失点記録の更新へ、開幕から無敗を守る3連勝へ、攻守に見どころが満載だ。【横田和幸】