優勝候補だったガンバ大阪が、開幕から8試合を終えて18位に低迷している。通算1勝4分け3敗。8試合の総失点は5と守備の健闘は光るが、総得点はわずか2だ。

2点のうち、2日の大阪ダービーでFWパトリックが決めたPKを含んでおり、残りは唯一の勝利となった4月14日サガン鳥栖戦でのFW宇佐美のゴールだけ。

セレッソ大阪と1-1で引き分けた試合後、会見に出席したMF矢島慎也(27)は、置かれたチーム状況に相当な危機感を持っていた。

まず自らのプレーで反省したのは、前半25分の場面。宇佐美の右クロスに、ゴール前の矢島が右インサイドで放ったシュートは、合わせただけの弱いものになり、はね返された。

「相手が触るかなと思ってちゅうちょした。信じて(よりゴール前に)入っていくべきだった」

この試合は、攻撃に変化をもたらすため、開幕戦以来の4-3-3システムを採用した。矢島はインサイドハーフで先発し、得点に絡むことが期待された。

チーム全体でも11本のシュートを放ち、うち数本は得点のにおいはしたが、ゴール前での人数や迫力は不足した。2次、3次攻撃へとつながらなかった。

矢島は「11人が感じ合って、ポジションをとって、ボールを持つことにつながる」と話し「フォーメーションを変えて、いきなりできるほど甘くはない」と自分たちに厳しい評価をする。「理想はあるが、そこになかなかつながらないから点を取れない」。苦しい胸の内を明かした。

次節8日は、今季も独走気配の首位川崎フロンターレ戦。今季3度目の挑戦でホーム初勝利、浮上のきっかけとなる通算2勝目が欲しい。【横田和幸】