コンサドーレ札幌は首位川崎フロンターレに0-2の完封負けで、今季2度目の2連敗を喫した。前半に2点を先行されたまま、今季初の2試合連続無得点。果敢に攻め続け、好機の回数は相手を上回ったが、決定力の差が勝敗を分けた。現在24選手でケガ人を抱えながらの過密日程のまっただ中。MF高嶺朋樹(23)が3バック中央で初先発する布陣で臨んだが、結果は得られなかった。

札幌は昨季J1覇者の川崎F相手に押し込む時間帯を作った。シュートは前後半7本ずつ放った。前半16分、左からのクロスにMF青木が右足をダイレクトで合わせるも、相手GKの好守備に阻まれた。MF金子は相手を何度も突破。惜しい場面はあったが、90分でスコアボードの得点はゼロのままだった。

第2節名古屋戦(0●1)、第3節広島戦(1●2)以来の2試合連続の黒星。順位は9位のままだが、今季初めて味わう2戦連続無得点の屈辱だった。ペトロビッチ監督(63)は、果敢に攻めた内容を評価しつつ「決定力が上がれば試合の結果は違ったものになっていたかもしれない」と話した。

万全とは言えないチーム状況で迎えた中2日での首位との対戦。MF宮沢は脳振とうにより離脱中。代わって3バック中央にMF高嶺が初めてスタートから起用された。直近3試合、宮沢の不在もあってDFラインの顔ぶれが違っていた。守備陣に漂う不安定さを相手に突かれた。

糧とするしかない。高嶺は本職ではないCBとしてもろさもあった。先制された前半34分、相手FW小林に高嶺がマークするも、反転されてシュートを許した。2失点目も自身のクリアミスがつながった。高嶺は「リスク管理など、新たな課題が見えた」と振り返った。効果的な縦パスを入れるなど、攻撃の組み立てでは良さも出したが、反省の言葉が出た。

川崎Fには今季アウェーでも0-2で完封負け。リーグ戦2戦2敗で無得点に終わった。2連覇を目指す相手とは、最後の精度で差は出たが、すぐに試合はやって来る。9月1、5日ルヴァン杯準々決勝の東京戦に向け、高嶺は「勝ってリーグ戦に勢いづけられるようにやっていきたい」と前を向いた。【保坂果那】

〇…左内転筋痛のため離脱していたMFチャナティップが、4試合ぶりの復帰を果たした。定位置の左シャドー(1・5列目)で先発し、後半22分までプレーした。前日27日の練習では全体練習後に大塚フィジカルコーチとの個別トレーニングで整えていた。まだ本調子ではないため、さらに状態を上げていけば、チームにとって心強い存在だ。

▽キャプテンマークを巻いてボランチとしてフル出場したMF荒野 自分たちのミスから失点した。カウンターに対応できていない。いい時間帯で点を取れず、失点すれば厳しくなる。今後に生かしたい。