J2アルビレックス新潟のDF舞行龍ジェームズ(32)が最終ラインを統率し、2試合ぶりの勝利を目指す。4日のホーム・ギラヴァンツ北九州戦に向け、3日は聖籠町で最終調整を行った。前節(8月28日)は敵地で水戸ホーリーホックに0-4で完敗。勝ち点50(14勝8分け5敗)で順位を3位から4位に落とし、1試合未消化ながら首位を走る京都サンガFCとの勝ち点差は7に広がった。今季リーグ戦は残り15試合。上位に食らいつくためにも、まずは9月の初戦で勝ち点3を奪いたい。

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舞行龍が最終ラインをコントロールし、無失点勝利に導く。冒頭のみ公開されたこの日の練習。舞行龍は時折、リラックスした表情を見せながらも複数人が絡み合うポジショナルゲームでは激しいスライディングやコーチングでチームの士気を高めた。練習後の会見では「(北九州は)背後のスペースを使うのがうまいので注意したい。DFとFWの位置をコンパクトに保ち、サポーターの前で勝ち点3を取りたい」と気合を入れた。

今季ここまで22試合に出場する舞行龍はセンターバックでコンビを組む千葉和彦(36)と堅い守備をみせ、11試合を完封(8勝)している。だが直近5試合は8失点(1勝3分け1敗)。新潟が「伝統」としてきた攻守の切り替えの速さや、球際争いの局面で強さを発揮できず、簡単に失点する場面が増えてきた。「戦術の修正はもちろん、全員が1対1の局面で相手に勝ることができるか。粘り強くやらないと」と課題点を挙げた。

残り15試合。終盤戦まで上位のキープのためにパスサッカーをベースに慎重かつ、ダイナミックに先制点を奪い、優位に試合を進めたい。9月4戦のうち、4日北九州戦、11日山形戦、25日甲府戦の3試合をホームで戦う。舞行龍は「(アドバンテージは)でかい。これを窮屈に思わず、チームとしてどんどんチャレンジしたい。ベテランとして、うしろから支えたい」と力強かった。【小林忠】