金明輝監督(40)がパワーハラスメント行為で告発され問題になっているJ1サガン鳥栖は2-1で清水エスパルスを下し連勝を飾った。だが、パワハラ疑惑で異例の“取材規制”が敷かれた。

試合後のオンライン会見前には、クラブ広報が試合以外の質問をしないよう報道陣に通達。その中で金監督は「選手の頑張りで勝ち得た勝利。より高みを目指して選手にアプローチしていきたい」と引き締めた。監督のパワハラ問題の影響について問われた主将のDFエドゥアルドは「チームに影響はない。いつも通りに練習して試合に臨んだ」と話したが「監督への信頼は揺るぎないか」との質問が出ると、突然広報にさえぎられるなどピリピリムードが漂った。

金監督については、1日に福岡社長が、告発文書が日本協会に届いた件をホームページを通じて謝罪した。今後について「正確な情報を把握した後、今後、対応の必要性が出てくれば、誠意をもって迅速に取り組んで参ります」としていた。ただ、現時点でクラブは日本協会やJリーグから再調査の連絡などは受けていないという。

金監督は練習で選手に足払いをしたとして3試合の指揮資格停止処分を受けた。だが8月14日の浦和戦から指揮に復帰。第三者委員会の調査を経て、さらなる処分は不要という結果に至っていたが、告発文書が届いたことでパワハラ問題が再燃していた。

この日、後半13分、MF白崎が左クロスを頭で先制しながら、同20分に追いつかれた。だが、同29分、エドゥアルドが2試合連続の直接FK弾で決勝点を奪い連勝を飾った。

これでクラブ史上初のACL出場圏内3位に再浮上したものの、パワハラ疑惑に関しては、すっきりしないままだ。