清水エスパルスが今季初の2連勝を飾り、来季J1残留へ大きく前進した。

浦和レッズに1-0で完封勝ち。後半ロスタイム、途中出場のMF中村慶太(28)が値千金の決勝ゴールを決めた。8年ぶりに浦和戦で白星を挙げて、16位から15位に浮上した。

劇的な一撃を沈めた。横パスを受けた中村が、エリア外から素早く右足を振り抜いた。詰め寄る相手DFの脇をすり抜け、ゴール左上に突き刺した。芸術的な今季初得点を決めて「少ないチャンスを決めようと思っていた。良いコースに打てた」と振り返った。

平岡宏章監督(52)の采配もさえた。後半33分に中村を投入。「チャンスでは1点を狙うため、慶太の攻撃センスと高い技術を生かしたかった。期待に応えてくれた」。敗戦だけは避けたい状況で貴重な勝ち点3をもぎ取り、就任後の3戦を2勝1分けとした。

降格圏17位徳島も勝ったが、勝ち点差「3」を死守。来月4日の最終節・C大阪戦(アイスタ、午後2時)に引き分け以上で、来季のJ1残留が決まる。GK権田修一(32)は「悔しい思いをさせたサポーターのためにも、最後はホームで勝ち点3を取る」と強調した。苦しんだ今季は残り1試合。最後は本拠地で勝利を収めて残留を決める。

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◆J1残留争いの行方 J2に降格する残り1チームは12月4日の最終節に決まる。勝ち点39で15位の清水エスパルスはホームのセレッソ大阪戦に引き分け以上なら自力で残留決定。16位湘南ベルマーレと17位徳島ヴォルティスは勝ち点36で並ぶが、得失点差が湘南マイナス5、徳島マイナス19と大差で、徳島が逆転で残留を果たすには湘南より多くの勝ち点を積む必要がある。最終節は湘南がアウェーでガンバ大阪、徳島ヴォルティスがホームでサンフレッチェ広島と対戦。ともに勝って清水が敗れた場合は得失点差で清水が降格、湘南と徳島が残留となる。