来季就任のサンフレッチェ広島ミヒャエル・スキッベ新監督(56)が17日、母国ドイツ・デュッセルドルフからオンラインで就任会見を行った。

クラブから贈られた紫色のチームネクタイを着用し「こんばんは、私の名前はミヒャエル・スキッベです」と日本語であいさつ。柔和な表情で新天地での意気込みを語った。

「我々の目標は、ここ2年以内に確実に上位で安定したパフォーマンスをお見せすること。広島は伝統的なクラブで、ここ10~15年、優勝も経験し、ACLでも活躍している。少しでも近づけるようにもう1度、力強い広島にしたい」

2002年ワールドカップ(W杯)日韓大会にはドイツ代表コーチで来日。90年代にもドルトムントのユースを率いて初来日した。同じドイツ人で浦和レッズを指揮したオジェック氏やケッペル氏の名前を出し、さらに元ヴィッセル神戸監督のフィンク氏、神戸に在籍したFWポドルスキらからも日本の情報を入手。「日本への称賛の言葉が多かった。国、クラブ、それを取り巻く人々の人間性も優れている。新しい国に行くにあたり、もう1度、興味を強くさせるものであった」と語った。

ギリシャ代表監督なども務め、母国のレーバークーゼンなど指導者経験が豊富だ。攻守ともアグレッシブなスタイルを目指し、「全員攻撃全員守備をやっていくので、切り替えが重要な要素。守備の時は、特にお互いが近い距離で助け合う。相手が球を持っている時は、できるだけ速く奪い、長く持たせないで攻撃につなげたい」と、理想とするサッカー像に言及した。

クラブによると、仮に新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の影響による外国人の新規入国停止などが続けば、来年1月のチーム始動はオンラインで遠隔指導になる可能性もあるという。同様の措置を取った今季の徳島ヴォルティスからも情報を入手している。今季11位に終わった広島は、新監督の下、来季は7年ぶりのJ1優勝を目指す。