神戸がWEリーグ初代女王に輝いた。引き分け以上で優勝が決まる一戦を3-0で大勝。この試合で2位浦和との勝ち点差を9とし、残り2試合での逆転される可能性がなくなった。

試合はチーム得点トップのFW田中が躍動した。前半9分、GK山下のロングパスから一気に駆け上がり、左足を振り抜いて先制。後半25分には右足で今季9点目のゴールを決めた。直後、同27分にはMF成宮が左足でダメ押しのゴール。盤石の試合運びで栄冠を手にした。

開幕から16試合連続負けなしで首位を快走した。4月29日サンフレッチェ広島レジーナ戦から優勝の可能性がありながらも、2戦連続で持ち越しており、三度目の正直で達成した。

星川監督は「優勝経験がない選手も多い中、1人1人が成長した結果だと思う。すごく長いシーズンを最後までやってくれた。お疲れさま、ありがとうと言いたい」と選手をねぎらった。

WEリーグは、昨年9月に開幕した国内初の女子プロサッカーリーグ。WEは女性の活躍を意味する「Women Empowerment」の略。欧州のリーグに合わせた「秋春制」を採用しており、最終節は5月21日、22日に行われる。【波部俊之介】

◆INAC神戸レオネッサ 01年創立。「INAC」はインターナショナル・アスレチック・クラブの略称。「レオネッサ」は雌ライオンを意味し美しく力強さを表す。本拠地はノビエアスタジアム神戸。05年、日本女子サッカーリーグ(当時Lリーグ)へ加盟すると、1年で2部優勝を果たし1部へ昇格。10年度、前日本女子サッカー選手権大会(現皇后杯)で優勝すると、11年度にはリーグ初優勝。リーグ3回、皇后杯6回の優勝経験を誇る。