J2アルビレックス新潟のDF堀米悠斗(27)が「勝ってかぶとの緒」を締めた。2日間のオフが明けた11日、聖籠町での約2時間の練習に参加。15日のアウェーFC町田ゼルビア戦に向け、気合のこもったプレーを連発した。チームは前節8日、ホームで東京Vとの乱打戦を4-3で制し、今季初めて首位に躍り出た。4月以降8戦6勝2分けと負けがないが、慢心を許さないアルビレックスのキャプテンは「結果に左右されず、高い意識で毎日を過ごす」と気を引き締める。

    ◇    ◇    ◇  

チームの精神的支柱、主将の堀米は、ここ8試合負けなしのチームに成長と手応えを感じている。ただ、満足はしていない。「勝った、負けたで一喜一憂はしないし、浮かれる選手は1人もいない。J1を基準に、もっと全員でプレーの質を高め合っていきたい」と言葉に強い意志を込める。

激闘を制した前節・東京V戦は前半に3点リードも、後半20分までに次々にゴールを奪われ、一時は同点に追いつかれる展開となった。「前からの(守備の)強度が弱まり、DFラインが下がると最終的に個で打開されてしまう。相手のシステム変更への対応力、球際の強度をもっと上げないと」と反省点を挙げた。一方、前半の戦い方には「全員が連動して押し込めた。セットプレーではデザインされた形から得点が取れた」と振り返った。

効果的な攻め上がりからチャンスを演出する左サイドバックは練習からハードワークを欠かせない。何度も繰り返されるミニゲームの合間、堀米は肩を上下に動かし膝に手をつく。「息が上がった中でも強度の高いプレーを持続させたい。いい練習ができている」と汗を拭う。

次節対戦する町田は首位新潟と勝ち点9差の10位。直近5戦勝利なしと苦戦しているが、昨季は2敗を喫した相手だ。「ハードワークするし、個を持った選手もいる。そういうチームに勝ってこそ『強くなっている』と実感できる。目の前の相手が常に最強の敵と思い、全力でぶつかりたい」と気合を入れた。【小林忠】