セレッソ大阪は2度リードを奪いながら、追いつかれてのドローに終わった。勝ち点1を加え、既に突破を決めていた1次リーグは2位での通過となった。

その中でユース(U-18)所属の17歳、MF石渡(いしわたり)ネルソン(17)が、ついに公式戦デビューした。3-3で迎えた後半ロスタイムに、FW北野颯太(17)に代わって途中出場した。

5月10日に17歳になった石渡は現在、高校2年生。今季は2種登録され、Jリーグの公式戦に出場可能となっていた。ナイジェリア人の父、日本人の母を持つ日本国籍の選手で、185センチの大型ボランチとして、将来の日本代表入りが期待されている。

小菊昭雄監督(46)は「ネルソンは最後、1プレーにはなったが、現在のパフォーマンスを継続してくれれば、近いタイミングで必ずまたチャンスは与えたい」と明言した。

「ネルソン」の名は、かつてヤンマー(C大阪の前身)で活躍したレジェンド、ブラジル出身のネルソン吉村さん(日本国籍取得後は吉村大志郎、享年56)と同じで、今後はより注目されそうだ。

この日先発して今大会3点目を決めた北野は、本来はユース所属の高校3年生だったが、実力を評価されて既にプロ契約を結んでいる。途中出場のMF岡沢昂星(18)はユース出身のプロ1年目だ。

石渡を含め、ユースから生まれたこの3人の逸材に、指揮官は「将来のセレッソを背負って立つ選手だと思っているので、より高い意識で、しっかりと夢を持って取り組んでほしい」とエールを送った。