JFL鈴鹿ポイントゲッターズ所属の元日本代表FWカズ(三浦知良、55)の争奪戦が再び始まる。鈴鹿との期限付き移籍契約が切れる来年1月に、保有権を持つ横浜FC復帰となるが、16日に同クラブのJ1昇格を受けて「J1でプレーすることは考えていない」と復帰を否定。来季プレーする場が白紙となった。

鈴鹿は開幕前から兄の三浦泰年監督が「なるべく長く、J3昇格後もプレーしてほしい」と熱望し、横浜FCに契約延長を要請する準備も進めていた。ところが、6月にJ入りに必要な百年構想クラブ資格を失って、来季昇格が消えた。

国内外8クラブのオファーの中から鈴鹿を選んだのは、泰年監督の存在とともに「J3昇格という目標があったから」。明確なミッションこそが、55歳を動かしていた。それが、選手の頑張りと関係ないクラブの不祥事でなくなった。

鈴鹿は11月に百年構想クラブの再申請をする予定だが、先行きは不透明。「来年1月31日までは契約がある」「少しでも順位をあげてクラブとして認められる手伝いができれば」という言葉は、契約満了で鈴鹿を離れる決意ともとれる。

初のJFL挑戦は、ケガに苦しみ、13試合無得点。それでも、国立競技場に1万6000人集めるなど、JFLでも「価値」は変わらない。昨オフにオファーしたJ2から地域リーグまで8クラブの中には「来年こそ来てほしい」と話す関係者も少なくない。

カズ自身は来季には触れず「今は残り試合に集中するだけ」。それでも、戦力として、経験を伝える立場として、さらにクラブにとって重要な観客動員の切り札として、再びオファー殺到は確実だ。近い関係者に「横浜に戻りたい」と漏らしたといわれることから、争奪戦はJ3のYS横浜が中心となりそう。55歳の周囲が、再び騒がしくなる。