サッカー高円宮杯U-18プレミアリーグに11年ぶり参戦の旭川実高は、4月1日に日産フィールド小机で横浜ユースとの開幕戦を迎える。16日に積雪の残る旭川を出発。帝京高(東京)や関東の大学などとの練習試合で調整してきた。DF庄子羽琉(はる、3年)主将は「毎日、その日の試合の映像を見て課題を修正し、1日1日成長してきた」と、手応えを感じている。

富居徹雄監督(51)にとっては、雪辱の舞台だ。12年の初参戦時は1分け17敗の勝ち点1で終え、1年でプリンスリーグ北海道に降格した。「今回は、常にこちらからアクションを起こし、プラス1を残す」。17年総体8強など、その後に築き上げた、攻撃ベースの旭実サッカーで、全国レベルに挑む。

昨年のプリンスリーグ北海道でチーム最多7得点を決め、入れ替え戦進出の立役者となったFW和嶋陽佳(はるか、3年)は、消防士になる夢はあるが、プロサッカー選手への思いもある。「チームのために結果を残す。もちろん(スカウトにプロ入りを)アピールしたい気持ちはある」と言う。

GK越後紀一(3年)は今年の卒業生との約束を果たすため、ピッチに立つ。「『プレミアで戦うことを、次の世代に引き継げ』と言われています。ゴール前の守備に強い自分の強みを最大限発揮して残留します」。旭川実の新たな伝統のスタートを告げるホイッスルが、1日に鳴り響く。【中島洋尚】