北海道コンサドーレ札幌DF岡村大八(26)が5日、「優しいうそ」を告白した。札幌・宮の沢でリカバリー練習を行った。5-4で勝利した3日柏レイソル戦でフル出場。3-3の後半24分、左CKからのこぼれ球をMF金子拓郎(25)がミドルシュートを放ち、4点目を追加した場面。一時、得点者には左太ももで最後にボールに触った岡村の名前があった。だが公式記録では、金子の得点として認められた。岡村は「触った感じはあったが、いいシュートがたまたま当たっただけなので。チームで取ったゴールに変わりないので」。どうやら“譲った”ようだ。

前橋育英時代からの後輩を思った。「拓郎は攻撃の選手なので数字を求める。僕のゴールよりも拓郎のゴールの方が」。金子は3戦連発でキャリアハイを更新する通算8得点目をマークした。この日も一緒にジョギングした。

後半ロスタイムに追いつかれるも勝ち越した、劇的勝利だった。両チーム計9ゴールの撃ち合い。守備陣としては「4失点は反省しないといけない」と口にする。

ただ、岡村の好守備がチームを救った。後半36分、相手のクロスに体を半回転させながら飛んでクリアした。まるで元コロンビア代表GKイギータが見せた「スコーピオンキック」さながら。ネットで話題となったプレーに「何が何でも触らなきゃって意識でやっていた。試合後映像を見返したら、自分が思っていたよりも飛んでいて、反響があった。もし触らなかったら失点していたかもしれない」とうなずいた。

チームは直近5戦で4勝1敗。「これを継続したい」と頼もしく言った。【保坂果那】