J1アルビレックス新潟は29日の第29節、アウェー川崎フロンターレ(F)戦に向けて聖籠町で練習を進めている。ここまでビッグセーブを連発するGK小島亨介(26)は好調をキープする。前節23日のホーム横浜FC戦(3-1)は好守で最少失点に抑え、4戦ぶり勝利に貢献した。今季初の連勝が懸かる川崎F戦は強力アタッカー陣を擁する相手との対戦となるが、安定したセーブでゴールに鍵を掛け、新潟の攻撃的サッカーを最後尾で支える。

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絶好調の小島が今季公式戦3度目の対戦となる29日の川崎F戦に向け、大粒の汗を拭いながらボールに飛びつく。「体の状態はいい。それが試合につながっている。シーズンを積み重ねていく中、いい意味での余裕を得られている」。

前節・横浜FC戦は前半6分にMF三戸の2試合連続ゴールで先制も、その後はピンチが続いた。同14分にはゴール前で1対1の決定機を作られたが小島が右足でシュートストップ。1-1で迎えた後半4分の右CKからのヘディングも左に跳んで防ぎ、守備からリズムを生み出した。新潟はその後に攻撃がかみ合い始め、3-1で勝利。失点につながったクロス対応などチームの守備に課題は多いが「いろんな想定をしてカバーしあえれば対応ができる。練習から基準を高くしていくことが必要」とミスも好材料にする。

リーグ戦は残り6試合。勝ち点33の14位新潟と9位川崎Fの勝ち点差はわずか6。川崎Fとは3月の第4節ではホームで1-0で勝利し、8月の天皇杯準々決勝ではPK戦の末、惜敗した。好勝負を続ける相手を敵地で破り、順位アップへ勢いをつけたい。川崎Fは元ブラジル代表レアンドロ・ダミアン、元フランス代表ゴミスら強力FW陣をそろえる。チームスタイルも新潟と同様にパス主体のサッカーを展開するが「分析し、守り方を共有できれば。勝ちにこだわる」。守護神は勝利だけを見据えている。【小林忠】