横浜FCの中村俊輔コーチ(45)が契約を結ぶアディダスが展開するプロジェクト「アディダスフットボールレジェンドクリニック」の一環で、千葉にある流通経済大付属柏高校(流経大柏)を12日に訪れ、セットプレーの指導を行った。

現役引退を発表してから、まもなく1年を迎える。緊張感のある試合をアスリートとして直接味わえなくなった生活に物足りなさは感じていないのか。

「(物足りなさよりも)勉強できる方が多いですね。だって全く別の世界だから。『あのタイミングでなんで選手に言わなかったのかな』とか、『わざと止めずに流したのかな』とか練習の作り方も学びますし、あとはマネジメントですね。プロもマネジメントが大変ですが、高校年代もマネジメントが大事」と充実感が勝る。

引退後、そのままチームのコーチとして残ったため、練習に行く日々は変わらない。今も人数が足りない時は練習に入ってプレーすることもあるという。現役の感覚を残しつつコーチをしている。選手目線で会話をできるからこそのポジティブな面がある。

「選手側の感覚で『今さ、そこ、こうやって見えなかった?』って言って、『あーそうっすね』っていう話は普通のコーチではできないかもしれない。同じ目線でやって混ざってプレーしてグランドレベルで共有できるから、『今俺が行ったらさ、一緒にお前も来られたらもう最高だよ』とか言われたら、選手はうれしいと思うんですよね。今はまだ体が動くので、そういうやり方での指導もできている。毎年自分に合っていることを選んでいけたら」

今の中村俊輔にできることに、全力で取り組んでいる。【佐藤成】