04年以来の優勝を目指す横浜に、強烈な逆風が吹いた。22日の練習中にMF中村俊輔(32)DF中沢佑二(32)が相次いで足の痛みを訴えて離脱。ともに今日23日に病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けることになった。けがの程度は検査結果を待つが、3月5日の昨季J1王者・名古屋とのリーグ開幕戦に、攻守の軸2人を欠く可能性が出てきた。

 最初に違和感を訴えたのは中沢だった。右太もも裏を痛めてミニゲームを自重してクラブハウスへ引き揚げた。1月24日に痛めた右太もも前筋肉の回復は順調だったが「今週からステップアップしようなんてやってたら、その矢先にまた違うところを…」。昨年9月の右ふくらはぎ痛以降、11、12、1、2月と箇所を変えて故障が続く。「精神的にぶっ飛びそう」と苦悩を隠さなかった。

 ミニゲームでは中村に痛みが襲った。「切り返した時、変だと思ったけど…。もう1回やった時にこれ以上走れないと思った」。左太もも裏に鈍痛が走り、左足を引きずって練習場を去った。約2時間の治療後、帰宅時にも「痛い」を連発。「違和感のレベルでもない」と話し、けがの重さをうかがわせた。

 チームは20日のプレシーズンマッチ清水戦に1-2で敗戦。今オフの対外試合でJクラブ相手に4連敗を喫した。木村監督が目指すパスサッカーは完成に程遠いのが現状だ。さらに、その中心となる中村が離脱した。同監督は「俊(中村)とは同じようにプレーできない。選手を生かすようなフォーメーションを考えないと。いるメンバーでやっていかないと」と厳しい表情。これまでの中盤がダイヤモンド型の4-4-2ではなく、ボランチを2枚並べたボックス型の中盤の4-2-3-1への変更も示唆した。今後、紅白戦などで試行錯誤を繰り返す。