英テレグラフ紙(電子版)は8日、FW岡崎慎司(31)が所属するレスターで、日に日に不穏な空気が広がりつつあると報じた。

 原因は昨年10月に就任したフランス人のクロード・ピュエル監督(56)。同紙によると、同監督の練習メニューや不可解な起用法をめぐり、一部選手との間に緊張感が高まっているという。

 現在レスターはプレミアリーグ8位。そこまで悪くない順位にも思えるが、昨年12月にサウサンプトンに4-1で勝利してからというもの調子は急降下。最近15試合では4勝5分け6敗と低迷している。

 テレグラフ紙は「ピュエル監督のころころ変わる起用法や、それについての説明のなさがチーム内でネガティブな緊張感を高め、選手やスタッフを困惑させている」と記している。

 また同紙は不可解な起用の一例として「1-2で敗れた7日のニューカッスル戦で予想に反して岡崎がスタメンを外れ、その他の戦術も現場に多くの混乱を招いた」と伝えた。

 同監督については、レスターの前に率いていたサウサンプトンを去る際にも、選手起用のまずさ、練習の単調さ&激しさのなさが指摘されていたという。

 ただ、シーズン終盤の大事な時期に内輪もめしている場合ではない。

 すでにマンチェスターCが今季のプレミアリーグ2位以上を確定させており、来季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場が決まっている。

 そのマンCがイングランド・リーグ杯(優勝チームは来季欧州リーグ出場)で勝っており、通常のプレミアリーグ5位チームだけでなく、6位も来季欧州リーグに出場することになった。

 さらにFA杯(優勝チームは来季欧州リーグ出場)でマンチェスター・ユナイテッド、トットナム、チェルシーのいずれかが優勝し、リーグ戦でも4位以内に入れば、今度はリーグ戦7位チームにも欧州リーグ出場権が与えられる。

 レスターにとって8位のままか、7位に浮上するかは天と地ほどの差になるのだ。

 現在レスターは7位バーンリーと勝ち点6差で、残り6試合。DFシンプソンは「CLでも欧州リーグでも、ヨーロッパの舞台で戦いたいというのが選手の願い。違う国の違うスタジアムで違う選手たちと試合がしたい。だから来週のリーグ戦はとても大事なんだ」という。

 今こそ監督と選手が一丸となり、もう1敗もしないつもりで戦ってほしい。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)