アトレチコ・マドリードのポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(22)が来年1月に退団することを検討していると、スペイン紙アスが7日に報じている。

同紙によると、フェリックスは来年のワールドカップ(W杯)カタール大会に参加し、ポルトガル代表で中心選手になることを望んでおり、自身のポテンシャルを最大限に発揮できるクラブへの移籍を希望している可能性があるとのこと。そのため現時点でAマドリードは放出を望んではいないものの、関係者によると今冬の退団に向けた選択肢をいくつか探しているとのことだ。

フェリックスは2019年夏、クラブ史上の移籍金最高額1億2720万ユーロ(約165億3600万円)でベンフィカ・リスボンから入団。しかし度重なるケガもあり、ここまでサポーターの期待に応えられていない。同紙は成功を収められない理由について「フェリックスの資質がシメオネ監督のプレースタイルに全く合っていないことにより、ベストパフォーマンスを発揮できていない」と分析している。

Aマドリードは7日に欧州チャンピオンズリーグ(CL)・1次リーグ最終節でポルトと対戦するが、結果次第で決勝トーナメントに進出できず、クラブの経済面に大打撃を与える可能性がある。そのためジョアン・フェリックスの放出は財務状況の悪化を大幅に軽減するものになると同紙は見ている。

しかしいずれにしてもクラブは2年前の投資額を大幅に下回る金額で手放すつもりがない。欧州CLの結果に大きな影響を受けることになるものの、今冬の移籍は非常に難しいだろう。(高橋智行通信員)